とにかく、「遊び心」が反映された家を作りたい。そう話してくださったのは、株式会社チェックハウス代表取締役社長・草野謙輔さんです。
大垣ショールームに入った瞬間、「ライフスタイル」と「家」が直結している!という印象を受けました。暮らしを楽しむ遊び心と、若々しく柔軟な感性を備えた工務店がここにはあります。

目指したのは、「ハワイアンリゾート」です

当社はもともと、現会長である父が興したカーテン屋さん「インテリア草野」から始まりました。そこからクロス屋を経て、不動産の仲介やリフォーム業に切り替えたと記憶しています。 自然素材にこだわった家を「チェックハウス」の商品として初めて世に出したのが、今から12~3年前のことです。これは「どうせなら自分たちの気に入るものを作りたい」という父の想いから始まりました。この時の「人にも環境にも優しい住まいを」という思想は、今も大切に引き継がれています。

「リゾートスタイル」が生まれたきっかけは、僕が新婚旅行で行ったハワイでした。初めて飛行機に乗った、沖縄にも行った事ない、そんな自分が、初海外で泊まったホテル。これが、めちゃくちゃ良かった。リゾート感あふれるパティオ、ふんだんに使われた木材、匂いもいい。あの時の空間が忘れられなくて、帰国後に自分の家で再現してみました。そしたら来客者のウケが良くなかなかの好感触でした。だったら!と「平屋」で「リゾート感あるスタイル」を自社で展開してみようと決めました。

目指したものは、僕の原点である「ハワイアンリゾート」です。平屋にこだわるのは単純にそっちの方が住みやすいというのもありますし、設計にも遊び心が出て面白いものになるからです。ハワイに初めて行った時の開放感を、デザインで伝えたいですね。

三者で進める家づくり

当社は施工に特化していて、設計は外部に発注しているのも特徴です。なぜかというと、第三者の目を入れたいから。全てを自社でやると、人間ですので「まあいいか」という部分が出てくる可能性があります。ですが外部に発注すれば、彼らの免許がかかってくるので非常に厳しい目でやってくれます。かつ当社の都合にも影響されず、自由な設計プランを提案してくれます。設計料は当社で負担しますので、お客様にとって非常にメリットがあると考えています。

そしてお客様と設計士が打ち合わせの際は、ディレクションの意味も込めて当社の営業も必ず同席します。こうして三者で一緒に作っていきますので、まず「ハズレ」はありません。

ちなみに当社では年間60棟と限定して、それ以上はやらないと決めています。なぜなら責任を持って丁寧に、お客様と向かい合いたいからです。本当は150~200棟やりたい気持ちもありますが、施工も追いつかないしお客様にも迷惑をかける可能性があるので。 でも実際に今も予約待ちしてくださっているお客様がいますので、その点では申し訳ない気持ちもありますね。

当社のお客様は、「家が大好き」

お引き渡し後のアフターフォローも、より充実させていきたいですね。特に仲が良くなると、ホームパーティーにご招待していただいたりもします。 当社のお客様に共通する特徴は、「家が大好き」なことです。オープンハウスをやると、営業マン以上に喋ってくださいます(笑)。それこそ、暮らしている本人にしかわからないような細かい部分まで。嬉しいですし、ありがたいですよね。 でもこれって価格勝負ではなく、好きな人へ向けていく独自路線でやってきたからだと思うんです。

さらに地域のコミュニティとしても、貢献していきたいですね。たとえば当社はモデルハウスで「宿泊体験」というイベントをやっているんですが、もっとお客様も使えるスペースにしたいと思っています。そして地域と連動したイベントができたらいいな、とも。親御さんからお子様まで、世代に渡ってお付き合いできる関係でありたいです。それこそ当社は地元密着なので、スーパーに行っただけでもお客様と必ずお会いします。だからという訳ではないですが、ちゃんとしないとダメだなと自分に言い聞かせていますね(笑)。

お洒落のためにお金を惜しむな

チェックハウスのスタッフは20人くらいで、平均年齢も若い会社です。 僕から彼らに言っているのは、「お洒落のためにお金を惜しむな」ということ。なぜならお客様は家づくりに関してプロではないので、こちらのリードでどうにでも変わります。お客様目線で考えて「コレがいい!」ということなら、お金が高くなってもご提案すべきだと思います。 もちろん、利益優先という意味ではありません。「だからどうなるか」ということを、きちんと伝えることができないとダメ。そのためには、スタッフ自身が「とにかく家を好きになる」ことです。そうすれば旅行に行ったとしても、「ここを取り入れたい」とかアンテナを張ることが職業病になってくるでしょ。

仕事と遊びは結びついているので、まず自分なりのオシャレやスタイルを確立してほしいですね。とにかく、「遊び心」が反映された家を作りたいんです。たとえばこれは社員のアイデアなんですけど、「平屋なんだけどヴィラスタイルにした家」。売れるかどうかはわからないけど、面白そうだからやってみたいです。 常に意見やアイデアを募っていますし、会社の風通しはいいんじゃないかなと思っています。

行き着くところは「リゾート」です

これからさらに、いくつかのスタイルを発信していきたいですね。「古民家」「京町家」「アメリカン」・・・こういったジャンルを、分かりやすく分類してご提供できたらなと思っています。とはいえどんなテーマ性があっても、最後に行き着くところは「リゾート」です。

また、オリジナルキッチンや家具類も製作したいと考えています。つまり、トータルでコーディネートできるようにしたいです。空間と中庭の一体感で、誰が見てもチェックハウスの家だと分かる、そういうブランドを確立したいですね。そのためにも「標準仕様」というルールを、ある程度決めたいかな。そうすれば今後、たとえ僕が仕事に対応しきれなくなっても思想がブレずに済むはずです。

あとは素材にこだわるお客様も満足できるように、もっと国産材を使用したいと考えています。特に岐阜県は地域柄、建材に目の肥えた方が多い。具体的にはやはり、東濃ヒノキを標準化したいですね。実はすでに商談が進んでいるところですので、こちらは乞うご期待です(笑)。

商品としての「家」ってすぐマネされるので、どう展開するかというより基本的な機能を上げていった方が確実だと思っています。そういう意味でも「全館空調」は、かなり自信があります。「宿泊体験」していただければ、僕が言わんとしていることは全部わかっていただけるはずです。 ちなみに僕自身も元旦に家族と泊まりましたが、やはりめっちゃ良かった。自分で言うのはどうかと思いますが、あんな空間が家にあったら旅行に行けなくなりそうです(笑)。

取材:2017年2月2日

社名

株式会社チェックハウス

住所〒501-0521 岐阜県揖斐郡大野町黒野1723-1
TEL0585-32-4535
URLhttp://www.checkhouse.net