大手メーカーが軒を連ねる分譲地に、「価格控えめで良いもの」を武器に勝負をかける。そうお話ししてくださったのは、株式会社 オーシマホールディングス代表取締役・大島 健太郎さんです。オーシマグループの母体となる大島電氣工事を一人で立ち上げた当時は、中古の軽トラックで走り回る日々だったとのこと。今回の取材では株式会社オーシマホームの代表取締役として、その想いを気さくに語ってくださいました。

オーシマホーム

オーシマホーム

もともとは業務用の電気工事を専門に請けおっていました。しかし、この業界はやはり下請け感が非常に強い。そこへ加えて、リーマンショック以降は建設業自体が冷え込んだでしょ。当社もその影響で、仕事をやってもやっても赤字になる状態に陥りました。だからいつまでも下請けをやっているわけにはいかなかったんです。で、元請けをやるために「オール電化」や「太陽光」といった、一般消費者を対象にした事業に切り替えました。

オーシマホーム

しかしそのうちに、新たな問題に直面しました。オール電化や太陽光パネルは、 新築の時点で取り付けるから営業がなかなか難しかったんです。ならばいっそのこと「住宅を丸ごとやろう」ということで始めたのが、オーシマホームです。

初めての試みですので、社員を増やしながら資格も増やしていきました。現在グループ全体で90人くらいの社員がいますが、そのうち建築部門だけでも15人くらいは確保しています。この数は、ちょっとした工務店さんくらいだと自負しています。かといって家づくりの実力はどれくらいかと言われると、キャリア不足は否めないところ。だったらまずはフランチャイズからやってみようと、ローコストの「かえるハウス」や、山形発祥の「感動ハウス」に着手しました。

感動ハウス・ここからが始まり

オーシマホーム

この陶都の杜では、大手ハウスメーカーに囲まれていて大変でしょうと言われることもある。だけど、坪単価70~80万円の大手に比べて当社は40~50万円です。だからこそ逆に目立てると考えています。「価格控えめで良いもの」で勝負をしたいです。仮にすぐ売れなくても、モデルハウスとしてここで一年くらい営業できればいい。まあ実際にやってみないとわからないですね。

オーシマホーム

この家のいいところは、やっぱり床暖房じゃないかな。実は私は床暖房の効果については、いまいち疑問でした。ですので、これまでお客様におすすめしたことは一度もなかった。
でもオープン当日、木枯らしの吹く本当に寒い日、エアコンもかけずに二階まで暖かかったのにはびっくりしました。しかもその暖かみがストーブなどと比べて、柔らかい。これには感動しましたね。

もちろんこの「感動ハウス」の断熱がとてもしっかりしているからで、さすが寒冷地の山形県で鍛えられているなと実感しました。もちろん夏は涼しい家になります。ゆとりのある間取りもいい感じで、オールパナソニック建材もしっかりしている。

2020年にはゼロエネルギーハウス対応50%という国の方針がありますが、当社としては得意分野です。これからもノウハウを蓄積していきつつ、やっていきたいですね。そのためにも、オーシマホームはここからが始まりです。

オーシマホーム

お客様を大切にするため

オーシマホーム

オーシマグループでは、大切にするものが三つあります。それは・・・
「1.社員とその家族を大切に」「2.取引先とそのご家族を大切に」「3.お客様を大切に」というものです。
これは当社がフランチャイズ加盟させていただいている「住まいのお助け隊」という取り組みの母体である、島根電工という会社の社長もおっしゃっていることです。

オーシマホーム

最初はその意味がわかりませんでした。でもよく考えたら会社というのは、トップが一人、その周りに社員、さらにその周りにお客様という構造をしています。ですので社長一人が輝いても、ダメなんです。
そうではなく、社員を輝かせることで、お客様にも伝わる。つまり結果的にお客様を大切にするために、社員を大切にするという意味です。それによってお客様は会社に振り向いてくれるのだなと思います。

私は今や社長業ばかりで直接お客様とお会いしてコミュニケーション取ることはほぼありませんが、職員にはしっかり自分の想いは伝えているつもりです。

初心を忘れずグループ全体で励んでいきたい

オーシマ不動産をやり始めたのも、住宅のご相談をいただいたお客様の多くが土地に困っている現状があったから。水道設備もやっていますし、住宅に関するあらゆることをやっている。電気工事が最初にあって、そこからお客様のお役に立てることをやり続けて今に至るのがオーシマグループです。

オーシマホーム

思えば私は高等学校電気科を卒業してから、身内のやっている旅館で働いたのが社会に出た最初でした。でも常に自分で何かを始めたいという想いがあり、多治見の電気工事屋でさらに約10年勤めてようやく独立しました。電気工事は初期投資が少なくて、あとは腕次第というのも魅力でした。当時は一人で中古の軽トラで走り回りましたね。そこから社員が二人になり三人になり、ここまで来たのです。

オーシマホーム

業務用の電気工事をしていた頃は、もしも電気がトラブルが起きて工場のストップすればと大変なことになりますので、24時間いつでも駆けつけられる体制をとっていました。夜中の3時にお客様のところに走ったこともあります。
それは今の家づくりでも同じで、アフターフォローは大切ですから、お客様からの電話には365日いつでも出られるようにしています。初心を忘れず、グループ全体でお客様のために励んでいきたいと思います。

取材:2017年3月7日

社名

株式会社オーシマホーム

住所〒507-0042 岐阜県多治見市前畑町1-15-1
TEL0572-26-8373
URLhttp://ohshima-home.com/