現場で鍛え抜かれたスタッフと徹底した地域密着で、着実に成長し続ける株式会社アニバーサリーホーム様。その社名が示すように、家づくりを「記念日」にする経営でファンはますます増えるばかりです。どのような想いでお客様・仕事・スタッフに向き合っているのか、取締役社長の中西雅種さんにお話を伺いました。

工事現場は会社から近ければ近いほどいい

アニバーサリーホームは大府・半田・知多に3店舗ありますが、最終的には5店舗まで増やしたいと考えています。それはなぜかというと、「地域密着」を今よりもっと徹底したいからです。現在当社では「車で25分以内」を施工エリアに定めていますが、そこを20分にしたい。

工事現場は、会社から近ければ近いほどいいんです。お客様の大切な家に何かあった場合、出来るだけ早く駆けつけることができるから。地場の工務店が「地域密着」を謳うのは珍しくないけど、口だけではダメなんですよ。行動で示していかないと。

一番大切なのは、「なぜ家を建てたいのか」

家に対するこだわりを押し付けるようなことはしません。例えば「うちは自然素材しか使いません」「無垢しか使いません」なんて話を聞きますが、それはお客様が決めることだと思います。

当社が絶対的な基本としているのは生活していく上での「安心安全」で、これは妥協はできません。たとえば耐震等級に関しては、東北での震災の規模にも耐えうる数値を基準として設けています。ですがそれは当然のことで、あえて詳しくこちらから説明するようなことではありません。むしろご来社いただいたお客様には、仕様の説明はしなくてもいいとスタッフに言ってあるんです。ただ、聞かれた時はもちろんとことん話せばいい。一番大切なのはそこじゃなくて、「なぜ家を建てたいのか」の部分だと思います。

若いうちは自分がどういう生活をしていきたいか、まだはっきりとしていない方も多いものです。だからこそ、打ち合わせではじっくり話し合います。
たとえば収納一つとっても、暮らし方で全く変わってきます。「何を」「どのくらい」収納したいかによって、寸法も変わります。洋服であれば「手持ちを全部ハンガーにかけてこの収納で足りそうですか」と、具体的にお聞きします。それでもわからないという場合は、お宅まで伺うこともありますよ。 家は誰のために、何のために作るのか?それを考えると、同じプランは一つとしてないのが当然です。

そしてもう一つ大事なことが、「お金の話」です。勢いで「もう土地買っちゃった」というお客様も結構多かったりします。これは「今の家賃と同じ支払いなら払っていけるでしょ」という感覚です。

でも家族構成って、変化していきます。昔と比べて、お子様に習い事をさせるご家庭も多い。そういう部分も含めて、もし必要であれば当社でもライフプランを設定できるのでご案内させていただいています。昔に比べて「家賃がもったい無い」という発想は減って、「自分の家が欲しい」と考える方が増えたように思いますね。

「現場ありき」の一貫業務

考え方を崩さないことが大事かなと思っています。普通なら年間20棟以上も手がければ、必然的に営業・設計・監理と別れるものです。でも、当社は一貫業務を変えません。まず、「現場ありき」。そのため現場監督ができなければ、営業もさせないようにしています。

接客できるようになるのは、経験を積んで一人で監理できるようになってから。それには、だいたい3年くらいを必要としますね。最初は職人さんの仕事を見ることからです。その過程で「職人さんの立場で、これは効率が悪い」ということを、感じ取ってあげられるようになっていきます。結果的に現場はスムーズに回り、お客様の安心にもつながります。

クレームの原因で多いのは、「あの時あの人にこう言ったじゃないか」という伝達ミスです。それが当社にはないんです。なぜなら、お客さんの「意図」を汲むから。例えば棚ひとつとっても意図があるわけですよ。そこが分かっていれば、「あと少しここをこうした方がいい」というような提案もできるようになる。お客様にとっても、満足度が違うはずです。だからこそ、トラブルは他社さんに比べても少ないんじゃないかな。OB様ともいい関係を築けていて、逆にこちらを気遣ってくださるくらい(笑)。

強いて欠点をあげるとすれば、スタッフ間での横の繋がりが少ないこと。なぜなら、自分たちが一人で全部できてしまうので。それに個性が強いメンバーなので、やろうと思うとなかなかできない(笑)。まあ、だからこそデザインが偏ることがないですし、それぞれの感性を持つことはいいことだと思います。

勤労文化会館を貸し切ってメーカー展示やマルシェ、子供上棟や職場体験、OBさんのためのビンゴ大会を催したりするんですが、会場ではお客様が「会いたかった」と、私たちを探してくれます。大手さんのように大勢の中の一社員ではなく、顔がちゃんと見える関係性はお客様としても安心だと思います。

リフォームをやりながらだと、新築は年間30棟くらいがマックスです。お願いしている大工さんが6組なので、無理がないという意味では25棟くらいがちょうどいい。ですが忙しいからと言って、全く知らない大工さんを雇うことはありません。

新しくお願いする場合は、信頼できる誰かの推薦があって「間違いない」という確信ができてから。ですので最初は当社近くの現場、あるいは契約している大工さんが確認しに行ける距離の現場から入ってもらいます。

そこでOKが出て初めて仲間になってもらっていますので、とても信頼していますよ。お客様の要望をしっかり聞いてくれていて、こちらが知らない間に打ち合わせして進めているなんてこともあるくらいです(笑)。

そんないい関係も、スタッフみんなが職人さんの気持ちを分かっているからだと思います。職人さん任せで、「あとはやっといて」とかいう現場監督ってほんとに多いんですが当社は違います。

自分たちは歴史も実績もない状況から始まったので、どうしたらお客様に安心してもらえるかずっと考えてやってきました。その一つが、お客様の生の声と笑顔の写真をいただくこと。これは最初の一軒から続けています。信頼関係が築けているということが、一目で分かるでしょう。アンケートで○か×を記入するだけでは、やっぱり味気ないじゃないですか。

あとは「賞」を取ることです。第三者機関が主催の工事コンテストでは、愛知県で1位、全国で4位という結果を獲得しました。他にもTOTOさん主催のリモデルの賞をいただいたり、上海など海外で表彰されたりもしています。

やっぱり、この仕事は好きじゃないとできません。「仕事だから」というスタンスでは、つらいですよね。もちろん自分もそうですが、「家を作ることが好き」なスタッフがいることは当社の自慢です。


自分の家を建てたくて、高校から建築学科を選んだという会長の宮田裕一さん

当社のスタッフは、入社したらまず現場の手伝いから始めるので、スタッフ一人ひとりが職人さんの立場に立った現場監理ができるようになります。その結果が円滑な現場や、お客様や職人さんとの良好な信頼関係につながっていると思います。そういったスタッフが大勢いるのは当社の自慢ですね。


マーケティングディレクター鈴木容子さん(右)とハウジングプランナー香村夏未さん(左)

アニバーサリーホームさんの社風や会長の人柄、お客様との出会いから始まる家づくりの一貫業務に惹かれて入社されたというお二人に、日ごろのお仕事の様子や想いをお伺いしました。

鈴木容子さん・香村夏未さんのインタビュー記事はコチラ>>

    

とても仲が良く、和気あいあいとした雰囲気のアニバーサリーホームの皆さん。若いエネルギー溢れるアニバーサリーホームさんのこれからのご活躍にますます期待が高まります。

取材:2017年7月24日

社名

株式会社アニバーサリーホーム

住所〒474-0053 愛知県大府市柊山町3丁目236
TEL0562-45-6337
URLhttp://www.anniversary-home.jp/