今回お話を伺うのは、有限会社遊友建築工房の創業者であり相談役・福永健志さんと代表取締役・上掛悟志さん。インタビューさせていただいた場所は、つい先日完成したというお洒落なカフェのようなショールームです。そこではパンを焼くいい香りと、ギターの音色が遊んでいました。廃材をテーブルにして始めた会社は、今や大勢の夢を乗せ羽ばたいています。そんな尼崎の男前二人が、気負わず本音で話してくださいました。

-お二人の関係を聞かせてください。

福永さん

僕が創業者です。 そして社長の上掛くんは、遊友建築工房を個人事業として最初に立ち上げた頃からついてきてくれた仲間です。
彼には最初から「10年後は社長になってもらう」という約束をしてました。で、今はその通り、有言実行で社長になってもらいました。
僕は現在、新しく不動産の会社なんかをやっています。

-知り合ったのはいつくらいですか?

上掛さん

もう18年前とかですね。21歳くらいの話です。
最初から二人で一緒にやろうと約束していた。

福永さん

「今年の7月から始めるから、会社辞める段取りしとけよー」というノリでしたね。

-出会いはどこで?

福永さん

僕が現場監督時代ですね。二級建築士の資格をとれる学校があるんですけど、そこへ通っているときに彼と出会って仲良くなった。
その時にはもう「30歳になったら独立するから、そのときはうちにこい」と誘っていましたね。
僕はもともと職人あがりで学歴もなくて、12社くらい面接受けてようやく拾ってもらった会社で、やっと監督として修行できたんです。でもそのときには「30歳になったら独立する」と、履歴書にもそう書きました。

-職人時代はどんな感じでしたか?

福永さん

その頃は鉄骨とかALCという壁とかそういうものを建てていました。でも建物の一部しか携われないから、全体がよくわからないんですよ。だからイチからもう一回やりたい、ということで監督を目指しました。
目先の金を追うよりも、修行したかったんです。現場監督になってからは、店舗も住宅もいろいろ場数を踏ませてもらいました。

上掛さん

実は僕も昔は、工務店で現場監督やったんです。でも就職活動してた時から、大きな会社というより、できれば基礎工事から最後まで一人でみれる規模でやりたいなと思っていた。

繋がりでコミュニティを広げていく

-遊友とはどういう意味ですか?

福永さん

僕らが接客するときはできるだけ気を使わず、友達感覚でなんでも言い合える関係でありたいんです。
そんな雰囲気の中、遊び心のある家づくりをしたいというのが由来ですね。

-このビルは新築なんですね。コンセプトは?

上掛さん

そうです。オープンしたのはつい最近ですね。

福永さん

コンセプトは、やっぱり、入りやすい場所作りですよね。ビルに入ってくださるテナントさんのテイストも、「オーガニック」にこだわりました。
ワークショップの方向もそうです。そういった雰囲気が好きなお客さんが、買い物できるものをチョイスしています。

-イベント企画も多いですよね。

上掛さん

この場所でワークショップをしてくれてる講師さんたちともコラボして、スペースを解放していく感じです。
あとはフリーマーケットとか。

-いやみがないのが良い感じですよね。
言い方は悪いですが隣の兄ちゃんちに遊びに来たみたいな感じ(笑)

福永さん

あー、でもそんな感じかもしれないです。もともとそんな感覚やから。講師さんが一人だったら生徒さんも少ない、紹介したりされたりの少数なコミュニティを作って、それが広がっていくのがええですよね。
「みんなで宣伝しあって伸ばしていこうよ」という感じ。
実際、紹介も多いですよ。誰かが何か建てるときに「ここがおしゃれなの作ってくれると思うよ」と言ってもらえるのが一番ええですね。
下手に宣伝広告費とかかけるくらいなら、ここの管理とかにお金をかけたいです。お互いが喜べて、みんなが「ええなあ」と思える関係作りに。
折り込みチラシとかで不特定対数に仕事をお願いするというよりは、今まで取引したお客さんとかなんか出来ることあるならやっていこうと。
そっちに力を使っていたいです。

-◯◯工法がどうこう言っても、最後は人なんですよね、結局。

福永さん

そうだと思うんですよ。変な言い方ですけど、情報ってウソなんですよ。
広告代理店に依頼して、なんぼすごい知識を活かして配信していってもね、それってお任せでお金を積めばなんとかなるって発想ですよね。
でもそれは違うと思うんです。それでは、企業としていつまで経っても弱い。やっぱり自分たちで発信していける力をつけていかないと。
お金や他人に頼っているだけでは、いつか潰れるなと僕は思ってるんですよ。

もちろん商売やっている以上、稼ぐ必要はあるけど、いいお金の使い方をしていきたいんですよ。みんなが納得して、ウィンウィンになれるような。
お施主さんにも「何か得意なことあるんやったら、うち使ってなんかやりよ!」とか言ってますけど、そんな感覚です。
そういう関係だったら、何か点検で伺った時に「ここもやってよ」と言いやすい、気持ちいいアフターが成立すると思うんです。

喜ばれる家づくりを目指して

-ほんと自然体で良いですね。
上掛社長は最初会った時にどう思いましたか?

上掛さん

そうですね。福永は僕の世代とはまた違うんですけど、自分の出会った中で一番「男前」だったんです。彼と出会って、これはなんかおもろいぞと。
バクチじゃないけど、「これは人生変わるんちゃうか」と直感したんです。
当時まだ若かったんで、いい車にも乗りたいし稼ぎたいし、そういう欲もあった。そういう安易な感じもありつつ(笑)。
一つ言えるのは、絶対に人を騙すタイプではないので、ついて行ってみようかなと思いました。
まあ、どこに所属していても先が保証されてる業界でもないですしね。

-福永さんは?

福永さん

最初から波長は合ってましたね。遊びに誘ったら、絶対断らへんから。
年下だけどすごいなついてくれて、それがめちゃ嬉しかったんですよ。

-お二人は人と人の付き合いを大事にしてらっしゃる印象です。

福永さん

その上での仕事ですよね。やっぱり人ありき、です。
僕もたまたま入ったのが建築業界で他に道はないと思って勉強しまくったけど、今にして思えばそうでもなかったなと。
評価されて、その対価として稼ぎたいというのはもちろんあったけど、もっと言えば、「人から認めてもらいたい」という想いが強かったんですね。
だからある程度食える金額が確保できれば、どんなことでも目指していいんだと今は思います。
「もっと喜ばれるためにどないしよ」とか、「これサプライズしたら喜ぶよなー」とかいつも考えています。

-素晴らしいです。デザインは誰が?

上掛さん

女性が活躍してくれますね。というか、もう女性スタッフにほぼお任せになってますね。

福永さん

僕らがやるとどうしても「かっこいい」テイストになってしまうので、今みたいに柔らかくならない。
こんな感じには、なかなかならないんです(笑)。

コミュニケーション力を高めていきたい

-お客さんの年齢層は?

上掛さん

だいたい30~40代が多いですね。

-リノベーションも多いのでは?

福永さん

こっちに越してきてから、リノベは増えましたね。

-やっぱり。これは増えると思います。このショールームも子供の隠れ家みたい。

上掛さん

キッズコーナーのアール、漆喰ならではですよね。あ、これ面白いですよ。右側が一般の合板フローリングによく使われるビニールクロスで、左側は漆喰の壁と無添加無垢の床材。同じ環境でも、調湿だけでここまで違う。実は事務所はクロスなんですけど、やっぱり涼しさがまったく違う。ジメジメ感がね、ほんとに。

福永さん

調湿もそうですけど、漆喰は善玉の菌を残してくれる。だから蔵とかも漆喰が使われていますよね。
まあ漆喰と言っても種類はいろいろあるんだけど、基本はそうだと思います。こうしたものも体感してもらと、驚かれますね。

-コミュニケーションの場としては最高です

福永さん

それが大事ですよね。
お客さんとのやりとりもそうだし、現場でもそう。家は特にそうだけど、ものづくりって一人じゃできへん。誰かにやってもらわなかんという部分があるじゃないですか。
人にお願いするにしても、自分に「人間力」がないと、なかなか手伝ってもらえない。やっぱりなんぼ知識を積んでも、中身を磨いていかないと。どんな業界でもそうだと思うんですけどね。
特に職人さんには、実際に手を動かしてもらうわけですから。

-優しい空間だなぁ。

上掛さん

それはよくお客さんにも言われますね。

これからの若い力を育てたい

-これからは、どういう感じで動いていくんですか?

福永さん

最初から言ってることがあるんですけど、スタッフにいろんなやりたいことがあるなら独立のサポートをしてあげたい。僕らが最初やりだした頃は資金繰りからほんとに大変だった。その経験からわかったのは、「創業の幹」を太くしとったらあとはどうとでもなるということ。
プロを揃えて、グループ作って、「これならいける!」という状態まできたらお客さんも紹介できるし。
あとは・・・個人的には飲食やりたいです。僕料理作るの好きなんで、鉄板焼きの親父になってやれたらなと思ってますね。

-ありがとうございました!

自然素材の無添加住宅

無添加住宅とは

漆喰と天然木のフローリングを使った無添加住宅

遊友建築工房は天然素材を多く使った無添加住宅をメインに手掛けています。
優れた吸湿・放湿性をもち、居心地の良い室内環境を作り出してくれる漆喰と、素足で歩いてもサラッとして気持ちが良い天然木のフローリング、玄関や壁のアクセントに最適な天然石など、快適で素敵な家を作るための材料を用意しています。
なぜ無添加住宅かというと、通常の住宅と比べて構造も工法も理に適っており良い家として考え抜かれた家だからです。
漆喰や天然木は昔から寺社に使われてきたように、丈夫で長持ち。メンテナンスがいらない水切りパネル付サッシを併用すれば、無添加住宅は30年間の修繕費用が200万円ほど。
通常家のメンテナンスにかかる費用は30年間で920万円ですから、このような費用の差も、住宅の性能の高さを表しています。

子どもや快適な住環境のために無添加住宅を

「アトピーをわずらっている子どものために無添加住宅を」と、接着剤すら使わない仕様になっているので、住み始めてからアトピーは徐々に回復に向かっている、というお施主様もいらっしゃいます。
また、無垢のフローリングは、寒いときは靴下を履くこともありますが、ほとんどの季節は裸足で過ごせる」と言われております。
室内も外壁も漆喰にしたお家で、施工後1年経っても、ほとんど汚れが目立たないと好評をいただいており、「窓を開ければ風が通るのでとても涼しく、冬も少し厚着すれば暖房なしで過ごせるほど快適に過ごせる」というお言葉もいただいております。

取材:2018年9月12日

社名

有限会社遊友建築工房

住所〒660-0052 兵庫県尼崎市七松町3丁目4-2
TEL0120-11-8072
URLhttp://yuyukenchiku.com/